近年の国際政治における最大の出来事と言えば、紛れもなく2017年に就任したトランプ大統領の登場でしょう。グローバル化を牽引した米国にグローバル化の対極にある自国優先主義を唱えるリーダーが誕生したのです。トランプ大統領の登場こそグローバル化時代の終焉と唱える学者も多く、時代の大きな節目を象徴する出来事だったと言えます。実際、自国優先主義のリーダーは欧州でも誕生しています。この現象が世界経済の成長にどのような影響をもたらすのかが判明するのにはまだ時間が必要です。しかし、行き過ぎたと言われるグローバル化の反動でこの傾向は当面続きそうです。それでは、資産運用もグローバル化の時代は終わったと言えるのでしょうか。それは全くの逆と言えます。各国が自国優先主義を採るほど、単体の国としての経済的独立性が高まります。つまり、一部の国の資産だけに多くの投資資金を投入することによるリスクが高まり、逆に国際分散投資の効率性が高まると考えることが出来ます。THEOは広く世界の国々に徹底した分散投資を行い、世界の経済的リスクを可能な限り低減した運用を行っています。
東京都立大学特任教授/京都大学客員教授
東京都立大学特任教授/京都大学客員教授